2019.10.3(木)

第4回

場所:ROOM302(3331 Arts Chiyoda)

他者とことばを共有する

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ナビゲーターの石神がOeshiki Project≪BEAT≫(10月16日~18日)制作のため、次回スタディまで2か月近く間が空くことから、この日は番外編としてメンバーだけで集まってそれぞれの進捗状況を報告し合う「進捗共有会」を実施した。

メンバーそれぞれがいま抱えている問題意識や書くためのリサーチの状況を順番に報告。美術館に行ったというひと、東北まで旅行に行ったというひと。気になっている本を紹介したり、自分のかかわっているプロジェクトや問題意識についてスライドにまとめてきて発表したり。ディスカッションするというよりも、リラックスしながらお互い好きなことをお喋りし合うような、ゆったりとした時間が流れる。そのようにフィードバックしていくなかで、今後どのように書いていくか/ことばを重ねていくかという話題も出た。今年のスタディ1ではエッセイ(成果物)とは別にスタディ共通のTumblrを(ことばの)思考実験の場として開設しており、スタディメンバー内だけでブログを閲覧・共有することができる。Tumblrにブログを書くだけではなく、メモ帳などにひとまず書いていくといいのかもしれないという意見も出たりした。Tumblrに複数のブログをすでに書いているひと、まだ書いていないひと、そもそもTumblrをどう用いるべきかまだ悩んでいるひと。ことばとの距離の取り方はさまざまだが、メンバーのひとりの報告の際、スタディマネージャーの嘉原から「テーマがあるのは大事だけど、テーマをほぐしていく自分なりのことばを見つけていくしかないと思う、そうじゃないとメンバー間との共有も難しい」という指摘が出た。何か他者と共有できるようなかたち、フックとなるようなことばが必要なのではないか。そう考えたとき、Tumblrというセミクローズドな場があるからこそはじめてひらかれていくことばもあるのかもしれないと思った。閉ざしすぎるのではなく、かといって広げすぎるのではなく、誰かに向けたことば。そのなかで、いかに他者と共有できることばを見出すことができるか。「書く」という行為がスタディ1の軸になっているが、「書く」ことを重ねていくことが、“誰か”にことばを届けることにならないだろうか。

進捗状況としてはまだ全体としては輪郭がはっきりしてはいない様子だが、徐々に問題意識の核に触れ始めていたり、個々の興味関心からリサーチを進めていたりしていた。メンバーは≪BEAT≫にも参加することになっている。あるひとつのアートプロジェクトに実際に触れてみる経験を経ることで、今後リサーチを進めていく上でのヒントを得られるかもしれない。

Text=高須賀真之