2020.9.2(水)

第1回

場所:ROOM302(3331 Arts Chiyoda)

『トーキョー・スカルプチャー・プロジェクト』にむけて

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スタディ2の3年目がスタートしました。新しいメンバー9人、継続メンバー5人、ナビゲーターとスタディマネージャー、スタッフを合わせると、総勢23人の大所帯です。第1回目のスタディは、9月2日(水)19:00から、ROOM302で行われました。入室時には検温と手指消毒を行い、距離をとるために大きな円を描くように着席。全員マスクを着用しているので、顔が半分しか見えない、この社会状況ならではの初対面です。

まずはナビゲーターの佐藤慎也から、日本の芸術祭、ミュンスター彫刻プロジェクト、そして、それらをバックグラウンドにもつスタディ2の変遷について紹介されました。
初年度である2018年度の『2027年ミュンスターへの旅』では、「パフォーマンスを主軸に作品をつくる居間 theaterが2027年のミュンスター彫刻プロジェクトへの出品を目指す」というフィクションをスタディに重ねることで、美術におけるパフォーマンスの可能性や、ミュンスターを東京におきかえたらどうなるのか、などについて考えたこと。
2019年度の『東京彫刻計画』では、劇場外の演劇、美術の文脈におけるパフォーマンスの歴史、公共空間などについて考えた末、「東京の工事」をテーマに作品をつくり、試演会を行ったこと。
そして、3年目となる2020年度は「Skulptur Projekte Münster(ミュンスター彫刻プロジェクト)」の、その先を考えたいという思いを込めて、『東京彫刻計画』の「彫刻」を「スカルプチャー」に、「計画」を「プロジェクト」に置き換えた『トーキョー・スカルプチャー・プロジェクト』をタイトルとすることもプレゼンテーションで発表されました。

つぎに、同じくナビゲーターの居間 theaterの4人から、自己紹介を兼ねた、居間 theaterの活動紹介。
カフェでパフォーマンスを注文できる『パフォーマンスカフェ』。区役所の中に架空の窓口をつくり、アートをキーワードに活動と拠点をつくることをあの手この手で推進する『アートステーション構想推進課 パフォーマンス窓口』。ある場所を待合室と名付けることでさまざまな人がなにかを待つ場をつくる『としまアートステーションW パフォーマンス待合室』。居間 theaterが展示することに興味を持ち、建物の語りを音声できかせることで作品の上演に人が介在しない『萩の見る夢』や『5号館を聴く』。「東京」と架空の都市「西京」で同時開催する会期の終わりがない芸術祭『空想型芸術祭 Fiction』。舞台芸術の記録映像を上映する場所をプロデュースした『アジアシリーズvol.5 トランス・フィールド 境界を越えて』など。
多くの作品は劇場ではない場所で行われており、「劇場ではない場所にパフォーマンスをどのようにインストールできるか」「生活のなかにあるふるまいをパフォーマンスと呼べるのでは」などを考えながら活動していることが印象的でした。
また、居間 theaterが作品づくりのプロセスにおいて、メンバーにはそれぞれの得意分野や専門分野はあるものの、明確な役割はなく、作品ごとに必要なはたらきを得意な人がやるというスタイルをとっていることは、今後、スタディの中で、考えたり、つくったりしていく時のポイントにもなりそうです。
そんな居間 theaterから、今年のスタディ2では「つくっているひとと話したり、小さいワークショップの中で生まれる言語から、作品をたちあげてみたい」というメッセージが伝えられ、今後のスタディにゲスト参加するアーティストとして、空想地図作家の今和泉隆行(地理人)さん、ダンサー・俳優・演出家のトチアキタイヨウさん、アーティストの大和田俊さん、現代美術家・映像作家の友政麻理子さんが紹介されました。

最後に、参加者の自己紹介。人数が多いため、ひとり1分ととてもコンパクトな自己紹介ではありましたが、美術、広告、オーケストラ、人が集まる場所、写真、ダンス、パフォーマンス、コミュニティなど、さまざまな興味が垣間見え、スタディを重ねていくなかで、お互いの考えていることや、得意なことを知っていくのが楽しみです。

次回のスタディは、すみだ向島EXPO 2020に出展している居間 theaterの最新作『だれかの いま/シアター』を見学します。

Text=堀切梨奈子