東京プロジェクト
スタディとは?

Tokyo Art Research Lab「思考と技術と対話の学校」で展開する、
アートプロジェクトの核をつくるための実践です。

“東京で何かを「つくる」としたら”という投げかけのもと、
「ナビゲーター」と、公募で集まった「メンバー」がチームとなり、
スタディ(勉強、調査、研究、試作)を重ねます。

2020年度は、アーティストやディレクター、デザイナーなど、
関心や属性の異なる3組の「つくり手」がナビゲーターを担当。
演劇、美術、パフォーマンス、写真、映像など、
表現方法や「つくる」過程もさまざまです。
それぞれのスタディには、アーツカウンシル東京のプログラムオフィサーが伴走し、
学びのサポートをしていきます。

このウェブサイトは、3つのスタディがどのように
「何かをつくる手前の時間」を過ごしたのかを記録するものです。
何を、誰と、どのように向き合ったのか。
スタディの活動と、同時期に並走するナビゲーターたちの創作活動に目を向けます。

そのプロセスや、そこで生まれたことばや手法を蓄積する素材庫は、
いつかの誰かの「つくる」ヒントになるかもしれません。

わからなさ、複雑さ、そしてときに遠回りすることを大事にしながら
予定調和に陥らない「つくる時間」に身を置く実験を、
ぜひ追体験してみてください。


Tokyo Art Research Lab (TARL)

アートプロジェクトを実践する人々にひらかれ、共につくりあげる学びのプログラムです。
人材の育成、現場の課題に応じたスキルの開発、資料の提供やアーカイブなどを通じ、
社会におけるアートプロジェクトの可能性を広げることを目指しています。
https://tarl.jp

「東京プロジェクトスタディ」ウェブチーム

ウェブディレクション:萩原俊矢
ウェブサイトデザイン:井山桂一(GRANDBASE inc.)
プログラミング:萩原俊矢、多田ひと美(GRANDBASE inc.)

編集方針設計:川村庸子、高橋創一
全体設計:坂本有理(アーツカウンシル東京)
企画:上地里佳、岡野恵未子(アーツカウンシル東京)

イメージビジュアル:加藤亮介

2020

共在する身体と思考を巡って

東京で他者と出会うために

誰かと何かをはじめようとするとき、考えや視点の違いを理解しながら、
互いのイメージを擦り合わせ、どうやって共につくっていこうかと議論を重ねる。
文化的にも社会的にも、そして身体的にも異なる経験を持つ者同士が、
お互いの差異と経験を想像しながらコミュニケーションをはかること。
日々、アートプロジェクトの現場で起こっている光景です。
そして、そのコミュニケーションの密度や共に経験した時間が、
プロジェクトをより豊かなものにすると言っても過言ではありません。
コミュニケーションとは、“ことば”に限ったものではなく、
むしろ、表情やしぐさ、声色、動き、間など身体を用いた非言語の領域が、
日々のコミュニケーションに大きな影響を与え、補い、支えているのではないでしょうか。

いま、思い立って誰かに会いに行く。
互いに目を見合い、相手の息づかいを感じ、何気ないしぐさを眺めながら話をする。
そんな当たり前のことが気軽にできなくなって久しい状況のなかで、
改めて「コミュニケーション」や「身体性」について考えていく必要があるのではないか。

本スタディでは、写真家、ダンサー、インタープリター(通訳者・解釈者)とともに、身体性の異なる人々の世界に触れながら、
“ことば”による表現だけではないコミュニケーションの在り方を探り、
その可能性について考えていきます。

ナビゲーターメッセージはこちら

ナビゲーター

加藤甫写真家

南雲麻衣パフォーマー、アーティスト

和田夏実インタープリター

メンバー
  • 大塚拓海学生
  • 鍾淑婷学生
  • 伊藤聖実魔女見習い
  • 佐藤卓也エンジニア
  • 山田ゆうこ俳優/走る人
  • 十代田詠子表現初心者
  • 原口さとみ編集・PR
手話通訳

田中結夏手話通訳者

米内山陽子劇作家・演出家・舞台手話通訳家

運営スタッフ

木村和博劇作家・編集者・ライター

スタディマネージャー

嘉原妙アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー

2020.8

8.21(金)

第0回

【スタディ1】ナビゲーター/スタディマネージャーからのメッセージ

1/2

「スタディ1|共在する身体と思考を巡って」では、ナビゲーターを加藤甫さん、南雲麻衣さん、和田夏実さんの3人が、スタディマネージャーを嘉原妙が務めます。 このスタディでは、写真家、ダンサー、インタープリター(通訳者・解釈者)とともに、身体性の異なる人々の世界に触れながら、“ことば”による表現だけではないコミュニケーションの在り方を探り、その可能性について考えていきます。 活動をスタートしていくにあたって、それぞれからのメッセージを掲載。ぜひご覧ください。

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8.23(日)

第1回

場所:Zoom

お互いの顔が見えないまま「出会う」「共に在る」

1/10

「共在する身体と思考を巡って」と名付けられたこのスタディ。初回はオンライン会議ツール「Zoom」を利用して、メンバーが集った。「ビデオはOFFにして入室をお願いします」。TARL事務局より事前に連絡を受け取ったメンバーはお互いの顔が見えない状態で3つのワークを実施。そのなかでどのようなコミュニケーションが生まれるのか、手探りの旅が始まった。

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視覚からの情報って大きいということ。文字が発明される前は聴覚が主体で、文字が発明されてからは、視覚に頼る時間が長かったからなのか、なんて事も考えた。反面、視覚が制御された中では想像力が刺激され、子供の頃のごっこ遊びのように風景や役柄をつくっていく、そんな感覚もあった。

そもそも、顔を見せて会ったとしても、その人の全てがわかるわけではない。わかったつもりになっているだけで、わからないことは確かにある。オンラインという形で、今回出会ったわけだが、出会うということが曖昧になってきているとおもう。出会った後にも、出会いがある。顔を早く見てみたいという気持ちもあるし、顔を見ておしまいというのは、さみしい。どこまでも、人と出会い続けたい。

2020.9

9.13(日)

第2回

場所:Zoom

私たちは本当に出会ったのだろうか

1/4

メンバー同士の顔が見えない状態でワークを実施した前回、普段とは違うかたちで他者と出会った。しかし、第1回を終えてしばらく経ち、ナビゲーターチームから生まれた問いは「私たちは本当に出会ったのだろうか」だっだ。第2回は、出会うとは何かを考えることから始まった。

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最初に入ってくるはずの情報が後から入ってきた。

画面越しの「出会い」と空間を共にする「出会い」、触れる「出会い」はぜんぶ別次元の現象みたい。

なにを持って「出会った」とするのか。仕事の関係で1日に50人くらいの人と名刺交換をすることがあるけれど、そのなかで本当に「出会った」人というのは、片手に収まる、もしかすると、1人いればいいんじゃないかな。

随時更新!

トーキョー・スカルプチャー
・プロジェクト

2027年ミュンスターへの旅

いま、私たちは否応なくふるまいを変えざるを得ません。行動や価値観、感覚の変化をひしと実感する。
それは他者や社会に対してどうふるまうか、どう接するか、どう居るか、
という私たちの日々の「パフォーマンス」の強制的な変化とも言えるかもしれません。
そんな状況のなかで、「東京」で何かを「つくる」ということは、いままで以上に難しい問いになりました。

このスタディは、10年に一度の「ミュンスター・スカルプチャー・プロジェクト」という芸術祭の経験からスタートしました。
街(生活の場)に作品が置かれていますが、10年という時間軸で俯瞰すると、
スカルプチャーという概念が音の作品やパフォーマンス、アートプロジェクトに近いものにまで拡張され、
時代とともに作品の在り方も変化しています。

おそらく「パフォーマンス」も、その概念が拡張したり収縮したり変容していくはずです。
そこには必ずしも悲観的なことだけでなく、何かをつくるうえでのヒントや面白味があるのではないでしょうか。

スタディ2では実際に手や頭や身体を動かして作品を「つくる」ことをナビゲーターやゲストと一緒にやってみます。
「パフォーマンス」という視点を持ちながら、小さい何かをかたちにすることから始めましょう。

ナビゲーターメッセージはこちら

ナビゲーター

居間 theater[東彩織、稲継美保、宮武亜季、山崎朋]パフォーマンスプロジェクト

佐藤慎也建築家、日本大学理工学部建築学科教授

メンバー
  • 内堀律子俳優
  • 小野美幸会社員
  • 柏原瑚子大学生(美術史・視覚文化)
  • 小池陽子ダンサー・振付家
  • 齋藤千春大学生(地理学)
  • 酒井七瀬大学院生(建築学)
  • 篠崎徳光役者
  • 高橋ひかる大学院生(建築学)
  • 成澤茉由大学院生(建築学)
  • 西島慧子大学職員・研究者(建築学科)・アートマネジメント
  • 野口萌々音大学生(経営学)
  • 藤城滉俊大学院生(建築学)
  • 藤田麻衣タイル制作など
  • 松野麗大学院生(建築)
運営スタッフ

堀切梨奈子日本大学理工学部建築学科 助手

冨田了平フォトグラファー/ビデオグラファー

スタディマネージャー

大内伸輔アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー

村上愛佳アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー

2020.8

8.21(金)

第0回

【スタディ2】ナビゲーター/スタディマネージャーからのメッセージ

1/2

スタディ2「トーキョー・スカルプチャー・プロジェクト―2027年ミュンスターへの旅」では、ナビゲーターを居間 theaterと佐藤慎也さん、スタディマネージャーを大内伸輔と村上愛佳が務めます。このスタディでは、「パフォーマンス」という視点を持ちながら、実際に手や頭や身体を動かして作品を「つくる」実践を重ねます。 活動をスタートしていくにあたって、それぞれからのメッセージを掲載。ぜひご覧ください。

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9.2(水)

第1回

場所:ROOM302(3331 Arts Chiyoda)

『トーキョー・スカルプチャー・プロジェクト』にむけて

1/8

スタディ2の3年目が総勢23人でスタート。ナビゲーターからのプレゼンテーションでは、スタディ2のこれまでの活動変遷や、『トーキョー・スカルプチャー・プロジェクト』に込められた「ミュンスター彫刻プロジェクトのその先を考えたい」という気持ち、今年のスタディでは「つくっているひとと話したり、小さいワークショップのなかで生まれる言語から、作品をたちあげてみたい」というメッセージが伝えられた。

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チームをつくりながら、東京で何かをつくるとしたら、という視点で発見していければと思います。

ROOM302を使う時は必ず検温、お願いします。

アートプロジェクトへの興味の延長で、2017年にドイツのミュンスターというまちの芸術祭を見に行ったことからこのスタディが始まっています。

これまではリサーチやディスカッションが主なスタディでしたが、今年はゲストアーティストと一緒に考え、実践をしていきたいと思っています。

「劇場でない場所にパフォーマンスをどのようにインストールできるか」と「生活の中にあるふるまいをパフォーマンスと呼べるのでは」という興味がドッキングすると、変なことがおこるのではということを考えています。

『パフォーマンスカフェ』という作品は、カフェがカフェであることを維持しながら、パフォーマンスを見ることができる場所にもできないかという実験をしました。

興味や手法は色々変わっていますが、何か一貫してるものもあると思いつつ。

9.27(日)

第2回

場所:ユートリヤ すみだ学習生涯学習センター

すみだ向島EXPO 2020をめぐる

1/12

居間 theaterが出展しているすみだ向島EXPO 2020を3〜4人のグループにわかれて見学。夜には代表の後藤大輝さんと芸術監督の北川貴好さんをゲストに招いてのアフタートークも開催。居間 theaterの《だれかの いま/シアター》と北川さんの《宿の家》について話をすすめるうちに明らかになった両者の時間感覚の違いは、美術と演劇におけるパフォーマンスの違いを考えるための糸口のようでもあった。

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長屋のことを説明してくれた人が「ここは人によっては何故か戸が開かずに中に入ることができないんです。家が人を選ぶんですよ」という言葉が印象に残りました。人が家を選ぶのではなく、家が人を選ぶ。不気味ながら新鮮な発想でした。

長屋の傾いた2階から見える外の景色、無造作に生えている植物、壁にピッタリとはまっているタンス。作品自体よりも、長屋という建築自体が記憶に残ったように思う。

旧邸稽古場の中庭でフォーをいただきました。中庭を囲む住宅に住む人の集いの場になり、コミュニティが生れる空間になっていました。

台本を読みながら「演じながら」客席の隅々まで劇場の隅々までしっかり体感することができた。役になりきり体験するおもしろさとあの空間が丸ごと自分だけのものになり何度か体験したいパフォーマンスでした。

居間 theaterのことは、パフォーマンスでもなく、インスタレーションでもない佇まいがおもしろいと思っていた。

居間 theaterの作品は小倉屋という場所を、僕自身が噛み締めることができた。この建物が生活の中でどう残っていくか、何を新しくしていけばよいのか。そんなことを考えさせてくれた。

他の人がコロナについてどう思っていたか、たまたま選んだテープから亡霊みたいなものと出会えることは、想定していなくて、印象的でよかった。

向島で制作していて、まちのことをわかっている人。そんな人がどうやって向島を捉えて、制作しているのか紹介したかった。

随時更新!

Cross Way Tokyo

自己変容を通して、
背景が異なる他者と関わる

自分とは異なるルーツを持つ人とコミュニケーションをとろうとするとき、何かしらのハードルを感じる人は多いのではないでしょうか。
『移民』や『難民』ということばや、海外にルーツを持つ人々に関連したニュースが増えている昨今、
「多様性を尊重したい」と感じているものの、積極的に関わるきっかけを持てなかったり、
実際にその立場になると尻込みしてしまったり。

さまざまな背景を持つ人々が暮らす都市・東京では、
誰しもが日々のなかで自分とは異なるルーツを持つ人々とすれ違っているはずです。
もしそうした人々と関わりを持ちたいと思ったとき、どのように関係性を築いていくことができるでしょうか。
専門的な技術やイベントを介した出会い方だけではなく、
それぞれの日常の延長線上で実践できることはないのでしょうか。

このスタディは、背景の異なる他者と関わろうとするときに自身のなかでハードルとなっている要素とは何か、
思考をほぐすことからはじめます。
時には文章を書いたり、身近なまちを見つめ直してみたり、インプットとアウトプットを重ねながら、
自身のなかにあるハードルを越えていくための「態度と実践方法」をまとめたメディアを立ち上げることを通して、
自身の思考を更新していくことを試みます。

ナビゲーターメッセージはこちら

2020.8

8.21(金)

第0回

【スタディ3】ナビゲーター/スタディマネージャーからのメッセージ

1/2

「スタディ3|Cross Way Tokyo」では、ナビゲーターを阿部航太さん、スタディマネージャーを上地里佳が務めます。 このスタディでは、背景の異なる他者と関わろうとするときに自身のなかでハードルとなっている要素とは何かを探り、ハードルを越えていくための「態度と実践方法」をまとめたメディアを立ち上げ、自身の思考を更新していくことを試みます。 活動をスタートしていくにあたって、それぞれからのメッセージを掲載。ぜひご覧ください。

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8.22(土)

第1回

場所:Zoom

私にとっての「移民」とは

1/5

「自己変容を通して、背景が異なる他者と関わる」をコンセプトに、移民・難民など異なるルーツを持つ他者に対し、どのように意識のハードルを取り除き関係性を築き上げていけるかを探るスタディ「Cross Way Tokyo」がスタートした。第1回は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ウェブ会議で実施。スタディ参加メンバーの自己紹介をした後、テーブルに分かれ、「移民」についてイメージを共有し合い、第2回で行われるレクチャー講師・海老原周子さんに質問したいことを話し合った。

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自分の言動が相手にとってタブーなものでないか、不安で心配で...。

私は東京における移民なのだろうか。

「移民」という言葉があることで、彼らの存在が確かに見えてきますよね。

高級住宅街に住む外国人も移民なはずなのに、なぜか「移民」と聞くと、工場や飲食店で働く外国人をイメージしてしまう。

カナダやアメリカに移民として行くのは、なぜかお洒落で憧れみたいになってますよね。

2020.9

9.5(土)

第2回

場所:Zoom

「移民を取り巻く構造を現場から学ぶ」

1/4

第2回のスタディでは、ゲストに、アートなどを通じて外国人人材の育成事業を行う一般社団法人kuriya代表理事の海老原周子さんを招いたレクチャーを実施した。第1回でまとめた、移民に関するいくつかの疑問に対し、海老原さんが回答しながら、日本に住む移民が直面する社会的課題や、国の政策的課題などについて解説。参加メンバーが熱心にメモを取りながら、移民の存在について思いをめぐらせた。

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結局、移民だけでなく自分たち日本人にも通じる話?

僕たちが向き合おうとしている海外ルーツの人ってどういう人なんだっけ。

できることは何か知りたいです。

私が知っている外国人の友だちは、孤立とか、そういうのは全くいない。海外ルーツを持っているから孤立しがち、っていう先入観は嫌だな。

随時更新!

“東京で何かを「つくる」としたら”という投げかけに対して行われた、
さまざまなスタディ(勉強、調査、研究、試作)の記録です

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