東京プロジェクト
スタディとは?

Tokyo Art Research Lab「思考と技術と対話の学校」で展開する、
アートプロジェクトの核をつくるための実践です。

“東京で何かを「つくる」としたら”という投げかけのもと、
「ナビゲーター」と、公募で集まった「メンバー」がチームとなり、
スタディ(勉強、調査、研究、試作)を重ねます。

ナビゲーターは、関心や属性の異なる「つくり手」が担当。
表現方法、向き合うテーマ、「つくる」過程もさまざまです。
それぞれのスタディには、アーツカウンシル東京のプログラムオフィサーが伴走し、
学びのサポートをしていきます。

このウェブサイトは、それぞれのスタディがどのように
「何かをつくる手前の時間」を過ごしたのかを記録するものです。
何を、誰と、どのように向き合ったのか。
スタディの活動と、同時期に並走するナビゲーターたちの創作活動に目を向けます。

そのプロセスや、そこで生まれたことばや手法を蓄積する素材庫は、
いつかの誰かの「つくる」ヒントになるかもしれません。

わからなさ、複雑さ、そしてときに遠回りすることを大事にしながら
予定調和に陥らない「つくる時間」に身を置く実験を、
ぜひ追体験してみてください。


Tokyo Art Research Lab (TARL)

アートプロジェクトを実践する人々にひらかれ、共につくりあげる学びのプログラムです。
人材の育成、現場の課題に応じたスキルの開発、資料の提供やアーカイブなどを通じ、
社会におけるアートプロジェクトの可能性を広げることを目指しています。
https://tarl.jp

「東京プロジェクトスタディ」ウェブチーム

ウェブディレクション:萩原俊矢
ウェブサイトデザイン:井山桂一(GRANDBASE inc.)
プログラミング:萩原俊矢、多田ひと美(GRANDBASE inc.)

編集方針設計:川村庸子、高橋創一
全体設計:坂本有理(アーツカウンシル東京)
制作補助:岡野恵未子(アーツカウンシル東京)

ベースデザイン:加藤亮介

2021

わたしの、あなたの、
関わりをほぐす

〜共在・共創する新たな身体と思考を拓く〜

オンライン/オフラインでのコミュニケーションが私たちの新しい日常として定着しつつある現在、
様々な背景を持つ他者同士がコミュニケーションをはかり、
新たな経験や関わりを生み出そうとするアートプロジェクトの在り方も変容・更新が続いています。
画面越しの会話のリズムや間合いのズレ、場づくりの難しさ、何を共に経験したのかという実感への問い、
そして言語体系や認識世界の異なる人々との情報保障の在り方やアートプロジェクトのアクセシビリティなど。
これまで培ってきた手法だけでは更新できない新たな課題や気づきを体感し、
改めて、他者との関係性やコミュニケーションについて考えを巡らせている人も少なくないはずです。

社会的、文化的、身体的にも異なる他者が出会い、お互いの差異を認め、
それぞれ固有の感覚を大切にしながらもお互いに歩み寄ろうとするひたむきな姿勢と技術が、今こそ求められているのではないか。
その課題意識から、昨年は、異なる他者の間に立ってコミュニケーションを育む通訳・翻訳者の身体知に着目し、
視覚身体言語(手話)と音声書記言語(日本語)のコミュニケーションに関する研究・開発に取り組みました。
私たちは日々、“自分”の意志を相手に伝えるだけではなく、ときには誰かの想いを翻訳し代弁者となることもあります。
そう考えると、誰もが誰かの翻訳者であるともいえるでしょう。
しかし、そうした意思伝達、翻訳、解釈の狭間には、常に誤解や誤読が介在し「わかりあえなさ」が存在します。
どうすれば自分が感じたままをそのままに伝えることができるのか。
また反対に相手の想いをどうすればそのままに受け取ることができるのか。
「わかりあえなさ」を受け入れながらも、伝えあいの間に立ち現れるこの「伝わらないことへのもどかしさ」に、
新たなコミュニケーションの回路を拓くヒントが詰まっていると思うのです。

本スタディでは、誰もが誰かの翻訳者であることを前提としながら、
自分と異なる認識世界を持つ他者と共在・共創するコミュニケーションについて再考します。
身体性や感覚が異なる者同士が意思を伝えあおうとして生まれた視覚身体言語(手話)、感覚をつなぐ伝達方法としての触手話、
点字や手書き文字、音声ガイドなどの多様なコミュニケーションを起点に、
一人ひとりの身体と記憶、ことばと感覚にまつわるディスカッションやワークショップ、リサーチを重ねます。
その経験を通して、参加者自身が自分の感覚を掴みながら、
異なる感覚を持つ他者とのコミュニケーションを促進・拡張させる新たなメディアや手法を発明することに取り組みます。

※新たなメディアや手法について
美術、映画、音楽、演劇、建築、空間、詩、料理、付箋、チャット、粘土、石、遊び、専門的な通訳者、
タイムテーブル、マネジメント技術や仕組みづくりなど、メディアの表現形態・専門は問いません。

ナビゲーター

和田夏実インタープリター

岡村成美Designer/Director/Costume Designer/Artist

メンバー
  • 大塚拓海学生
  • 水野渚大学院生
  • 二瓶雄太ヒト
  • 波多野彩姫さそりざ
  • 田中有加莉現代美術、グラフィックデザイン
  • 山田裕子俳優、歩く人
  • 大迫健司踊る人、探す人、俳優
  • 伊藤悠希まだない。
  • 柳原実和大学生
  • 境佑梨ダンサー、アーティスト
運営

木村和博劇作家・編集者・ライター

記録

阿部健一ドラマトゥルク、uni 代表・演出、大学院生(園芸学)

齋藤優衣パフォーマー、uni デザイナー

スタディマネージャー

嘉原妙アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー

7.21(水)

第0回

【スタディ1】ナビゲーターからのメッセージ

1/2

スタディ1「わたしの、あなたの、関わりをほぐす ~共在・共創する新たな身体と思考を拓く~」では、ナビゲーターを和田夏実さん(インタープリター)と岡村成美さん(Designer/Director/Costume Designer/Artist)、スタディマネージャーを嘉原妙(アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー)が務めます。このスタディは、身体性や感覚が異なる者同士のコミュニケーションの再考をテーマに、自分自身と他者をつなぐ「新たな方法」を探ろう、発明してみようという試みです。ワークショップやリサーチ、ディスカッションを重ねながら、異なる認識世界をもった他者と意思を伝え合うメディアや手法の発明に取り組みます。活動をスタートしていくにあたって、それぞれからのメッセージを掲載。ぜひご覧ください。

詳しくみる

2021.8

8.18(水)

第1回

場所:Zoom

第1回 【スタディ1】声と文字で/に出会う

1/1

第1回のスタディはオンライン会議アプリZoomで実施。カメラをOFF、Googleドキュメントの音声入力をONにして行われた自己紹介で、メンバー、ナビゲーターチームは声と文字で出会うことに。終了後に立ち上げられたスタディ1のSlackにはその日のうちに次々「研究日誌」が投稿され、まだ顔を知らないお互いの質感に触れることとなった。

詳しくみる

それぞれの声や、その後ろから聞こえてくる音を楽しめた。
それぞれにいるんだなぁ、とぼんやり思う。

声ではないけど、温かいものがほわんほわんとまだ部屋に残っている気がする。部屋に残ってるのかな?からだに残っているのかな? 体も冷めたり温まったりする。

このまま「顔」のない関係が続けばいいのに、とか思ってしまっている。「顔」はないけど、表情はある、みたいな状況って作れないのかな。

野菜と果物に例えたらなんですか?
こんどあのひとにもきいてみよ

8.22(日)

第2回-1

場所:STUDIO GEM GARAGE

【スタディ1】無意識の身体を意識する

1/7

声と文字で出会った4日後、パフォーマー・アーティストで昨年度のスタディ1でナビゲーターを務めた南雲麻衣さんを招いたワークショップが対面で実施された。「無意識の身体と手話する思考の身体のあいだで翻訳を考えてみる」というテーマのもと、からだで名前を書く、目をつむって音に向かう羊になる、ドッヂボールをボールなしで再現するというワークにトライ。さまざまな角度から「無意識の身体」を考えていった。

詳しくみる

視覚イメージ(顔、髪型、大きさ、体型、筋肉のつき方、雰囲気)と、名前と、初回の印象を結びつける。
書き換えのない人、上書き、修正した人。

助けたい!っておもったけど私だって助けられたい!って思った

歴史が捏造されていくドッジボール。捏造の捏。頭を働かせて、真剣に「こうだった、こうだった」とみんなが納得しようとしているのが面白かった。

こんなにも困惑って身体に出るんだなと思う。

8.29(日)

第2回-2

場所:ROOM302(3331 Arts Chiyoda)

【スタディ1】視覚身体言語の世界へ

1/17

「身体視覚言語の世界へ ようこそ」。第2回-1の1週間後、南雲麻衣さんによる2回目のゲストワークショップを実施。部屋の入り口で「声」の鍵を預け、身ぶりや手ぶり、表情でさまざまな「なまえのないモノ」の翻訳を試みた。

詳しくみる

一番大きな音は、「自分の脳内の声」だった。
自分の頭のなかで自分と会話していたんだ。
はっきりとした「声」で。

よく視ることは、よく聴くことに似ているなと、思う。

イメージの共有ってむずい。でも共通言語できたとき、めっちゃ嬉しい。

伝えたいではなく、お互いに知り合うことを味わいたいと思える環境だからこそ、わからないに正直でいられる気がしなくもない

まだ始まったばかりだけど
電車で書いていたメモがどんどん溢れてきた
ワクワクしてる、この勢いで服つくりたい、絵描きたい

随時更新

アートプロジェクトの現場から外国ルーツの若者の
支援について考える

これから求められる活動や取り組みとは?

日本に暮らす外国ルーツの若者の人材育成に取り組む海老原周子さん(一般社団法人kuriya・代表理事)をナビゲーターに迎え、外国ルーツの若者たちを取り巻く現状や課題を紐解きながら、これからの社会で必要とされる支援や活動の在り方とアートプロジェクトの可能性について探ります。

海老原さんは、アートワークショップやアートプロジェクト、高校生の中退予防やキャリア支援、さらには政策提言や環境整備など、外国ルーツの若者の多様性を尊重し、さまざまな可能性を広げるための多角的な活動を展開されてきました。本スタディでは、10年以上にわたる海老原さんの活動からみえてきたこと、そして次の10年に向けて取り組むべきことについてまとめた『外国ルーツの若者と歩んだ10年』(海老原周子著、Tokyo Art Research Lab、2020年度発行)を参照しつつ、これからについて考えます。

さらには、移民の若者を対象とした映像ワークショップにソーシャルワーカーも参加するなど、福祉的な側面にも配慮する香港アートセンターの事例や、支援の現場に関わるアーティストの活動、一般社団法人kuriyaの活動に参加した若者の経験にふれながら、日本国内で実践するためのヒントをみつけることを目指します。

※第1回、第5回はライブ配信。第2回~第4回は、収録動画(英語で実施。日本語字幕付き)を配信。

これからの Webサイトに
ついて考える

Webサイトは必要か? できること/できないこととその可能性を探る

自分たちの活動を誰かに伝えようとする時、世界中の誰もがアクセスできるWebサイトは情報発信のツールとして魅力的です。アートプロジェクトや展覧会の周知、アートNPOや文化施設の活動紹介、アーカイブの発信などにおいて、Webサイトの活用が選択肢として議論に上がることは多いのではないでしょうか。

しかし、実際にWebサイトをつくろうした時、どこから考え始めたらいいのか、誰とどうつくるのか、予算はいくらあれば良いのかと、悩んでしまうことはありませんか?Webサイトをつくったはよいが、効果的に活用できているのか不安ということもあるかもしれません。さらには、SNSによる情報発信が主流となりつつある昨今、果たしてWebサイトは情報発信の最適なメディアといえるのでしょうか?

本スタディでは、「なぜいまWebサイトをつくるのか」という問いを起点に、Webサイトが得意なこと、苦手なことを探りつつ、これからの時代のアートプロジェクトや文化事業におけるWebサイトの可能性について探究します。情報発信のみならず、オンライン上でのプロジェクト実施や、プラットフォームの構築などプロジェクトデザインの視点もとり入れながら、型にはまらないWebサイト制作/活用のために考えるべきこと、知っておくべきことは何かを掘り下げていきます。

ワークショップやディスカッション、国内外の先進的な事例のリサーチ、ゲストによるレクチャーなどを通じて、これからの情報発信、あるいはWeb展開を伴うプロジェクトの戦略について、参加メンバーそれぞれが「指針/モノサシ」を獲得し、現場に活かしてゆくことを目標としています。

10.20(水)

第0回

【スタディ3】ナビゲーターからのメッセージ

1/2

スタディ3 「これからのウェブサイトについて考える」では、萩原俊矢さん(ウェブディレクター)がナビゲーターを務めます。 本スタディでは、「なぜいまWebサイトをつくるのか」という問いを起点に、Webサイトが得意なこと、苦手なことを探りつつ、これからの時代のアートプロジェクトや文化事業におけるWebサイトの可能性について探究します。 参加者を募集するにあたり、ナビゲーターのメッセージを掲載。ぜひご覧ください。

詳しくみる

“東京で何かを「つくる」としたら”という投げかけに対して行われた、
さまざまなスタディ(勉強、調査、研究、試作)の記録です

読み込み中...